ゴロフキン、カネロ再戦の交渉が大詰めミドル級最前線シリーズ4

投稿者: | 2018年6月13日

 果たして、ゴロフキン対カネロ因縁の再戦は行われるのだろうか。カネロのドーピング違反からはじまり、世界的にも多くの反響があり交渉の行方に注目が集まっている。両陣営は報酬分配で、交渉の駆け引きはエスカレート、ついに痺れをきらしたゴールデンボーイ・プロモーションズ(GBP)が歩み寄る姿勢を示している。

 カネロをプロモートするGBPは、ゴロフキン陣営へ57.5−42.5のオファーを掲示した。「このオファーは最終的なものだ。我々は、これ以上ゲームする気はない」。

 ゴールデンボーイ・プロモーションズ(GBP)マッチメーカーを務めるエリック・ゴメス氏は、最終的なオファーであることを通告した。ゴメス氏は、デッドラインに設定した現地時間13日の正午までゴロフキン陣営がオファーに同意しなければ、交渉は決裂。ダニエル・ジェイコブス(米)との対戦に方針を転換し、交渉締結に向け対話していく方針であることを示している。 

GBPが報酬分配で大きく譲歩した。

 両陣営は、報酬分配をめぐり交渉はエスカレートしていた。「50−50から譲歩するつもりはないようだね。ゴロフキンとの再戦は実現しない」。GBPは、報酬分配で60-40に歩み寄る姿勢を示していたが、強硬姿勢を貫くゴロフキン陣営と交渉決裂を示唆するコメントをしていた。

 ゴロフキンは、GBPからの最終オファーに同意する可能性は高い。これで、ゴロフキン陣営が同意すれば、交渉の駆け引きでGBPを譲歩させたと言っても過言ではない。最後までGBP陣営に揺さぶりかけ続けたゴロフキン陣営の勝利ともいえる。

カネロの最大のオプションもゴロフキンとの再戦である

 ゴロフキンの最大のオプションはカネロだが、実はカネロにとってもゴロフキンが最大のオプションであることは間違いない。

 カネロは、米西海岸で絶対的な支持を集め、ペイ・パー・ビュー(PPV)スターの座を築いている。相手が誰であろうとPPVファイトも成り立ちそれなりのセールスも記録できる。しかし、GBPにとってPPVでミリオン・セールスが確実視されるゴロフキン戦を諦めれば報酬低下は免れない。早々に第2オプションであるジェイコブス戦に移行するだろうか。

 ジュイコブスは、地元である米ニューヨーク、ブルックリンを拠点とし一定のファン・ベースはあるが、まだ知名度は全米レベルとは言えない。2017年3月米ニューヨークで行われたゴロフキン戦でのPPVは17万世帯と販売不振に終わっている。

 仮にカネロ対ジェイコブス戦が決定したとしても、ジェイコブスのファン・ベースは米東海岸であり、ジェイコブスのネーム・バリューがビッグイベントの追い風になるとは言い難い。さらに、カネロ支持の大半のヒスパニック層の関心を集めることは難しく、PPV売上はゴロフキン戦の130万世帯は愚か、100万世帯を切る厳しい結果は免れることはできないだろう。

 カネロは、2017年米フォーブス誌のスポーツ長者番付で15位にランク、4450万ドル(約49億2230万円)の報酬を得ている。内訳は、250万ドル(約2億7600万円)がアンダーアーマー、テカテ、ヘネシー、エバーラストなどのスポンサー収益となっている。

 4200万(約46億4600万円)が2試合で受け取った報酬、5月チャベス戦は最低報酬額が500万ドルとPPV歩合、6月ゴロフキン戦の最低報酬額が500万ドルとPPV歩合、PPVの恩恵で1試合で2000万ドル以上を稼いでいる計算になる。当然、ジェイコブス戦となれば報酬は格段に落ちる。

ネゴシエーション、駆け引きに勝ったゴロフキン

photo by:boxingscene

 筆者は、はじめゴロフキン陣営が50−50の報酬分配をのぞんでいた事に対し驚きだった。なぜなら、ゴロフキンとカネロ、どちらがAサイド(興行のリード役)であるかは明白だったからだ。

 しかし、いままでリング外で踊らされていたゴロフキン、カネロのドーピング違反が発覚し再戦は急遽中止。ゴロフキン陣営にお落ち度があったとはいえ、IBF王座を失い歯車が狂ったことは事実。ゴロフキンは公平な報酬分配を求めていた。これ以上、GBPの好き勝手にさせるべきではないという考えがあったのは間違いないだろう。

 モスクワに滞在中のローフラー氏は「ゲンナディは、50−50から45−55に譲歩したとき、彼は報酬分配は公平にすべきだという考え方が明確だった。彼は、最終的に45−55に譲歩した。これから、GBPのオファーをゲンナディと話し決断しようと思う。ゴロフキン、カネロの再戦はボクシング界最大の戦いだし、我々は実現する方法を見出さなければならない」。と後で、ゴロフキンと電話で話すという。

 GBPを譲歩させたゴロフキン陣営が契約に同意する可能性は高い。カネロ戦を逃せば、リスキーなWBC世界ミドル級暫定王者ジャーモール・チャーロ(米)が待っている。キャリア後期に入ったゴロフキンが、高額報酬が見込めないリスキーなチャーロ戦を選択するだろうか。

 チャーロは、まだ興行のメーンを務めるまで成長してない。報酬はジェイコブス戦の250万ドルを下回る可能性は高く高額報酬は望めない。村田諒太(帝拳)が第2オプションとなるが、現段階では不透明。報酬は推定で5億円と言われているがカネロとの再戦で得られる報酬とは桁が違う。
 
 ゴロフキンは、カネロ戦で稼いだ報酬が2000万ドル(約22億1200万円)、米メディアでは再戦が実現した場合ゴロフキンの最低報酬は2000万ドル、最終的に4000万ドルに到達する見方を示している。
 
 初戦は、8月フロイド・メイウェザー(米)対コナー・マクレガー(アイルランド)戦が行われ、9月のゴロフキン対カネロ戦のPPV購買件数に大きく影響を及ぼしている。再戦が行われれば初戦のPPV130万世帯を大きく超えることが期待される。何れにしても、現地時間13日正午には明らかになる。

(Via:ESPN
boxingscene)

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