山中慎介リベンジに執念、ネリと再戦まであと9日

 前WBC世界バンタム級チャンピオンの山中慎介(帝拳)が20日、3月1日両国国技館でゴングとなる王者ルイス・ネリ(メキシコ)とのリマッチに向け、都内のジムで練習を公開した。  昨年8月、4回TKOで王座を奪われてからおよそ半年間。山中は現役続行を決意してからの日々を「一日一日を大事に練習してきた。やるべきことをしっかりやってきたし、他人の意見を聞いて練習するようになった。本当に満足いく練習ができるようになった」と振り返った。  雪辱戦を迎えるにあたって浜田剛史代表は「いままではいいところを伸ばそうと思って常にやってきた。今回は前回の反省材料を克服した」と説明。“神の左”頼みから脱却し、反省材料であるディフェンスの練習に時間を割いたということだ。  スパーリング数はあえて少なめながら、接近戦でのディフェンス、ショートパンチも繰り返し練習した山中。浜田代表は「(いかなる状況にも)対応できると確信している」とネリ対策に自信を示した。  この日はWBCバンタム級12位のマイケル・ダスマリナス(比)を相手に、試合9日前とは思えない強度で2ラウンドのスパーリング。練習を視察した元世界王者の飯田覚士氏が「そうとうしんどそうですね」とコメントしたように、疲れがピークに達している様子ではある。ただし35歳のベテランにとっては想定の範囲内ということなのだろう。  山中は前回のネリ戦に勝ち、日本タイ記録となるV13を達成していれば、グローブを置くことも考えていた。「今度は僕が勝って、泣くのではなく、笑ってリングを下りたい」。リベンジへの執念を胸に運命のネリ戦に挑む。  当日はIBF世界S・バンタム級王者、岩佐亮佑(セレス)が挑戦者エルネスト・サウロン(比)を迎える初防衛戦とのダブル世界タイトルマッチ。チケットは既に完売している。

井上尚弥が熱海キャンプ、マクドネル挑戦に意欲

 WBO世界S・フライ級チャンピオン、井上尚弥(大橋)が19日、静岡県熱海市で4日間の予定でキャンプ・トレーニングに入った。弟の拓真(WBC世界バンタム級9位)、いとこの浩樹(日本S・ライト級2位)の井上ファミリーが同行している。  試合が決まる前のリフレッシュと体力作りが狙いのキャンプ。初日のこの日は父真吾トレーナーの姿はなく、高村淳也トレーナーの作るメニューに従って、砂浜をランニングした後、ゴムで繋いだトレーナーを引っ張って前進し、重く太い綱を振りまくるなど、ボクシングのトレーニングにはないハードな練習をこなした。まだまだ冷え込みも厳しい中、後半は3選手ともTシャツ1枚の軽装になりハッスルしていた。  5月頃にも予定される尚弥の次戦については、1階級上のWBA世界バンタム級王者ジェイミー・マクドネル(英国)に挑戦の話も浮上している。「チャンピオンの試合日程からいっても、自分もやるならそこだなと思っていた。レベルの高い相手だけに、楽しみにしてくれる人も多いと思うし、ワクワク感もある。交渉がまとまればいい」と本人も大乗り気。  長身のマクドネルを意識して「175(センチ)を超えてくると、対策を考えてスパーリング・パートナーも選ばなくてはならなくなる」とコメントも具体的。 「最終ラウンドまで粘ってくる選手なので、前半からどこまでペースが握れるか、あとは後半勝負で倒し切れるよう、スタミナをつけたい」と語っていた。

拳四朗は前王者ロペスとリマッチ「バッチリ倒す」

 4.15横浜でWBC世界L・フライ級王座3度目の防衛戦に臨むチャンピオン拳四朗(BMB)。こちらは既定路線通り前王者ガニガン・ロペス(メキシコ)とのリマッチに臨む。  両者の初戦は昨年5月。初挑戦の拳四朗がロペスに小差ながら2-0判定勝ち(115-113×2、114-114)で、WBCタイトルを奪取した。この日の会見で父の寺地永会長(元OPBF・L・ヘビー級王者)は開口一番「必ずや倒す試合をする」と宣言した。  チャンピオン拳四朗も「ロペスはサウスポーなので多少はやりにくいですが、2度目となるので次はバッチリと倒します」と言ったものだ。神奈川・茅ヶ崎ですでに走り込み合宿を終えており、今後は実戦練習でサウスポー対策を煮詰めていく。  もう一点の拳四朗の強みはチャンピオン になってからの自信だ。「防衛戦ごとに自信が増している」という拳四朗。わずか1ヵ月半の間隔で防衛戦を行った前回はヒルベルト・ペドロサ(パナマ)を4回でしとめたことで、なおさら成長を実感している。 「今回は(ロペスのボクシングを)読めている。初戦の終盤に打ち負かした自信もあると思うので、もう少し早く仕掛ければ(倒せる)と思う」と寺地会長。拳四朗は「8ラウンドぐらいに倒して、ダブルピースで決めます」と、自身のトレードマークとなった勝利のポーズを約束した。

比嘉大吾が新記録の16連続KOへ、4.15村田の前座

 WBC世界フライ級チャンピオンの比嘉大吾(白井・具志堅S)とWBC世界L・フライ級王者の拳四朗(BMB)が19日、都内で記者会見を開き、4月15日の横浜アリーナ「FUJI BOXING」で防衛戦を行うを発表した。当日のメインはWBA世界ミドル級王者、村田諒太(帝拳)がエマヌエレ・ブランダムラ(イタリア)を迎えての初防衛戦で、トリプル世界タイトルマッチとなる。  比嘉は同級2位クリストファー・ロサレス(ニカラグア)を迎えて16連続KOの日本新記録をかけた3度目の防衛戦。試合間隔はわずか2カ月あまりという強行軍となるが、22歳のKOアーティストは「15連続に並んで比嘉の記憶が消えないうちに記者会見を開いてもらった。16連続はインパクトを残す試合をしたい。倒しにいく」と言い切った。  具志堅用高会長によると、指名挑戦権を持つ1位アンドリュー・セルビー(英)に対戦を打診したところ「4月に日本には行けない」との返答。2位のロサレスとの対戦が決まった。  比嘉の1歳年上、23歳のロサレスは26勝17KO3敗。昨年5月に敵地でセルビーと対戦し117-110×2、118-109の大差判定で敗れているが、初回にダウンを奪っており、好戦的なスタイルが持ち味だ。  比嘉は挑戦者について「手数が多くて、左フックでダウンを奪ったり、KOで勝ったりする試合が多い。そこはしっかり作戦を練っていきたい」と抱負を語った。  陣営はこの試合に勝利すれば、統一戦という野望を抱く。2月24日、米イングルウッドのフォーラムで行われるWBA世界フライ級王座決定戦、ブライアン・ビロリア(米)vsアルテム・ダラキアン(ウクライナ)の勝者が第一ターゲットだ。  この一戦を比嘉と一緒に視察する野木トレーナーは「メインのシーサケット・ソールンビサイとフアン・フランシスコ・エストラーダもターゲットにしたい」と階級アップを見すえ、WBC世界S・フライ級タイトルマッチにも並々ならぬ関心を示す。将来の飛躍のために、4月の試合は比嘉にとって大事な一戦となりそうだ。

ガルシア一撃TKO、ベナビデスはガブリエル返り討ち

 ラスベガスのマンダレイベイ・イベントセンターで17日(日本時間18日)行われたWBCウェルター級挑戦者決定戦は、同級前王者ダニー・ガルシア(米)がブランドン・リオス(米)に9回2分25秒TKO勝ち。同じリングのWBC世界S・ミドル級タイトルマッチは、王者デビッド・ベナビデス(米)が挑戦者ロナルド・ガブリエル(ルーマニア)に大差の勝利を収め初防衛戦に成功した。  ガルシアの見事な一撃TKO劇だった。試合は予想通り、プレスをかけるリオスにガルシアがボクシングを心がける展開で進行。5回終了間際、両者はパンチの応酬でエキサイトする。  その後もリオスは断続的にガルシアにロープを背負わせる場面をつくる。しかし8回にジャブとカウンターで優位に立ったガルシアが9回、右オーバーハンドを炸裂させるとリオスは背中から痛烈にキャンバスへ落下。カウント中に起き上がったが、ケニー・ベイレス主審はよろめいたリオスを見てストップをかけた。  ベナビデスvsガブリエルは昨年の王座決定戦以来の直接リマッチ。アウトボクシングで有利に進めるベナビデスが4回、右アッパーから左フックでガブリエルをグラつかせる。  その後も王者がボディー打ちから顔面へパンチを浴びせる展開で優勢。鼻血を流すルーマニア人は何度か反撃したが効果は薄い。ベナビデスが120-108×2、119-109のスコアで完勝した。  同じリングで行われたIBFウェルター級2位決定戦は初回、ヨルデニス・ウガス(キューバ)がレイ・ロビンソン(米)を右で倒し優勢。4回、打ち合いで沸かせた後、5回終了ゴング後の加撃でウガスが倒れ、ロビンソンは減点を科される。7回、2度目のダウンを奪ったウガスが畳みかけてストップに持ち込んだ。TKOタイムは1分5秒。ウガスは王者エロール・スペンスJr(米)挑戦に前進した。Photos/SUMIO YAMADA

元王者対決 オルティスvsアレキサンダーはドロー

 米テキサス州エルパソで17日(日本時間18日)行われたPBC(プレミア・ボクシング・チャンピオンズ)シリーズのメインで挙行された元王者同士のウェルター級12回戦、ビクトル・オルティス(米)vsデボン・アレキサンダー(米)は引き分けに終わった。  サウスポー同士。初回やや優勢に進めたオルティスに、2回からアレキサンダーが左ストレートを武器にペースを掌握。オルティスは左目周辺が腫れ出す。右ジャブで距離を置くアレキサンダーは断続的にヒットを奪いリードを広げる。  オルティスは7回終了間際に反撃すると会場の声援を背にアグレッシブに対応。終盤も拮抗した展開に持ち込んだ。それでもアレキサンダーの勝利は固いと思われたが、公式スコアは115-113(オルティス)、114-114×2のマジョリティードロー。アレキサンダーには不運な結果となった。  同じリングで行われたIBF・S・ミドル級2位決定戦は、キャレブ・プラント(米)がロヘリオ“ポーキー”メディナ(メキシコ)に左ジャブ基調のアウトボクシングを披露。120-108、119-109、116-112の3-0判定勝利を収めた。17勝10KO無敗のプラントは世界挑戦に前進した。

ぬきてるみ世界王座獲得ならず、IBF女子S・フライ級

 IBF女子世界S・フライ級タイトルマッチが17日(現地時間18日)アルゼンチンのネウケン州クトラルコで行われ、同級1位の挑戦者ぬきてるみ(29=井岡弘樹)は王者デボラ・ディオニシウス(29=アルゼンチン)に0-3判定負けで王座獲得はならなかった。  両者ともにダウンはなく、スコアは99-91×2、98-92。ぬきは昨年7月のWBCバンタム級王座戦に続く世界挑戦失敗。戦績は9勝6KO3敗となった。ディオシニウスは11度目の防衛に成功。無敗レコードを27(6KO)に伸ばした。